【生産する喜び】へと【シフト】せよ❗(WORK SHIFT)
WORK SHIFT
いつも当ブログをお読みいただきありがとうございます😄
中小企業診断士試験の攻略法について、【中小企業診断士試験の攻略法】にまとめていますので、是非そちらもご参照ください。
今回は、お薦めの書籍として、あの「LIFE SHIFT」(私の紹介記事はコチラ)の著者でもある、リンダ·グラットン氏の著作「WORK SHIFT」です。(他のお薦め書籍の紹介はコチラ。)
本書は2012年に書かれたもので、そこから13年後にあたる2025年がどのような世界になっているかを予測しているものです。そこでは激動とも呼べる変化が予測されています。そして、その変化に対応するように自らを作り変える人と、そうでない人とで、人生の幸福や充実に関して圧倒的な差が生じることを、この本は示しています。
そして、本書を読んだ上で、中小企業診断士を目指し、診断士として活動するということが、果たしてどういう意義を持つのか。についても、私なりに思うところを述べたいと思います。
社会の変化と自らのシフト
本書は、直接的に中小企業診断士試験対策に活用できる知識を与えてくれるものではありません。与えてくれるのは、変化へのモチベーションです。危機感と言った方が良いかも知れません。とにかく、「変わらねば❗」と強く感じさせてくれるのです。
予測される未来
さて、どのような未来が予測されているかというと、
- デジタル化とクラウド化の進展
- グローバル化によって新興国の者にチャンスが行き渡る一方で先進国での貧困リスクが上がる
- デジタルネイティブ世代の台頭と、ベビーブーム世代の貧困
- 大企業や国家への帰属意識の希薄化と幸福感の減少
- 環境問題の深刻化、持続可能社会を求める声の増大
などが挙げられます。
たとえば、日本に住む我々は、(徐々に地位が下がってきているとはいえ)先進国の住民として、新興国の多くの人たちよりも豊かな暮らしを、ほぼ無条件で享受できたわけですが、これからは、テクノロジーの発達とグローバル化により、そうしたアドバンテージはどんどん薄くなっていくということです。
安穏と暮らしていては、先進国民でも一気に貧困化してしまう傾向が強まっていくということですね。
一方で、このテクノロジーで全世界とつながれるようになる時代にうまく適合し、利用可能な手段を積極的に活用することができれば、新興国民も先進国民も、巨大なチャンスを手にすることができるというのです。
本書では、何人かの架空の登場人物達を通して、変化に飲まれる場合の生き方と、変化に適応する場合の人生を描き出し、どうすれば激しい変化の中で幸福な生き方ができるのかを明らかにしていこうとしています。
変化に飲まれる場合
変化に対して鈍感であるということは、変化と無関係に生きられることを意味するわけではありません。社会の変革はありとあらゆる人に巨大な影響を与えます。問題は、それを認識し、覚悟し、心構えをして能動的に対応するかどうかです。
変化に対して何もせず、流されるままに生きてしまうと、次のような状態に陥ってしまいます。
- 分刻み、繋がりっぱなしで疲弊する生活
- グローバル化した社会では、自分の関わるプロジェクトが世界規模で分業化され、眠っている間も地球の裏側でプロジェクトが進行し、起床とともに膨大な宿題と向き合うことになる。在宅ワークで常時誰かと繋がり続け、ひとつのことを数分以上集中して続けることが少なく、せわしないばかりで何も残らない毎日を過ごし、疲労だけが蓄積していく。
- 薄い繋がりと少ない幸福感
- 仕事も連絡もバーチャルになり、忙しい中で他人との関係構築をサボると、心の安らぎを得られる会話の時間も相手もいない毎日が淡々と過ぎていってしまう。
- 専門スキルという武器を持たない貧困者
- 世界中の人が世界中の情報にリアルタイムでアクセスし、これまで新興国とされてきた地域の人でも、才能やコミュニケーション能力があればクリエイティブな仕事に関わって充実した生活を送る一方、これまでなら安泰だったはずの先進国の若者でも、特にアピールできるスキルがなければ、限られた生活費で窮屈な思いをしながら無料ゲーム以外にやることがない毎日を過ごすことになる。
どうでしょうか。2021年の時点で既に一部は思い当たるような気もするぐらいですね。
変化に適応する場合
次に、変化を予測し、覚悟を決めて自らを作り替え、これ対応していく場合です。
- 全世界の仲間と共に創造する幸せ
- ネットワークの高度化とクラウド化の進展によって、世界中から、同じ目的を共有する仲間を見つけ、さまざまな価値観やスキルの融合により、新たな価値や社会問題への解決策を生み出し、達成感と刺激に満ち溢れた日々を過ごす。
- 幅広い選択肢から夢中になれるものを選ぶ
- 働き方が大きく変わり、企業に属する人が減り、ミニ起業家が増加する。自由な時間軸やキャリア設計の幅が広がり、例えば1年のうちの数ヶ月を社会奉仕活動に充てて新たな仲間を作ったり、何歳になっても新しく夢中になれることを見つけて世の中にそれを提供して生きていくことができる。
どうでしょうか。幸せの定義が少し変化していますね。確かにこれが実現するのなら相当に魅力的だと思います。
必要な「シフト」
では、本書で予測された2025年において、貧しく忙しない生活と、刺激と充実に満ちた生活とを分かつ要因は何でしょうか。
それは、ズバリ、以下の3つのシフト(価値観の変革)ができるかどうかだと言います。
- 専門知識や技術の習得、さらに関連分野への拡充を続けることで豊富な知的資産を構築する
- 活力の源としての癒しのコミュニティと、刺激と多様性を得られる広く薄いコミュニティの両方を、積極的に築いていく
- 消費することや贅沢に幸福を感じるのではなく、経験し、変化し、再生することに幸福を感じるように価値観を転換する。そして、自分の意思で人生を選び、結果を受け入れる。
…結構、頑張らないといけないですよね。
しかし、正に目からウロコです。今までの生活や安定が今後も続くと思うなよ❗ということですね。
しかも、これはまだ2025年の話で、我々は当然、2030年にも、2040年にも生きるつもりですよね❗そうすると、もっと大きな変革が訪れるはずです。そういった、避けられない巨大な変化を前に立ちすくんだり絶望したりしないために必要なことは、変化こそ楽しい❗というメンタリティを持つことではないかと思うのです。
中小企業診断士というシフト
そして、これらを踏まえて考えてみると、中小企業診断士って、知的資産や、刺激と多様性を得られる仲間や、経験し変化する幸せというものに、つながっていくような気がしませんか⁉️
もちろん、診断士になればそれで大丈夫。なんてことは全く思っていませんが、自分自身や自分を取り巻く環境に変化をもたらし、知的刺激を受けるための人生のステップとして、中小企業診断士を目指すことも、診断士として活動することも、ものすごく魅力的なことのように思うのです。
実は、まだ、実務補習にも参加していませんし、中小企業診断協会にも加入しておらず、診断士(の試験合格者も含めて)の知り合いもいない私ですが、これからの出会いや経験を大切にしていこうと思います。
まとめ
いかがだったでしょうか。中小企業診断士試験に直接的に使える知識というわけではありませんが、モチベーションの維持·向上に威力を発揮するのではないかと思われる書籍として、「WORK SHIFT」を紹介させていただきました。
本書の著者のリンダ·グラットン氏は、冒頭でも述べた「LIFE SHIFT」を著しているほか、「未来企業」という著作もありまして、こちらについても名著ですので、またの機会にご紹介できればと思います。
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