一次試験突破のツボ

一次試験突破に必要なもの

スランプを切り抜ける

いつも当ブログをお読みいただきありがとうございます。

中小企業診断士試験の攻略法について、【中小企業診断士試験の攻略法】にて全般的にまとめていますので、是非そちらもご参照ください。

さて、今回は、中小企業診断士一次試験を突破するために必要なことについて、私の経験をもとに述べさせていただきたいと思います❗

一次試験の勉強って、スラスラ進む時と、停滞しているように感じられるスランプ期とがありますよね。
スランプの時には、焦ります。シンプルに…。

そのような時期の切り抜けかたについてお話しできればと思います。

一次試験と向き合う

中小企業診断士の一次試験について、詳細は中小企業診断協会のサイトをご参照いただければと思いますが、受験生にとって重要なポイントは以下の2つです。

  • マークシートの選択式問題であること
  • 7科目で平均60点を獲得できれば良いこと

2つめのポイントについては、40点未満の科目があるとアウトという足切りがあるので注意が必要です。
また、全体で合格でなくても、60点以上とれた科目で科目合格となり、翌年と翌々年の試験時に申請すればその科目について試験免除を受けることもできるという制度がありますので、一発で全科目合格を目指さないという戦略で進める方は、この制度を上手く使って勉強時間を必要な科目に集中させることが可能です。
例えば、最初の年度は苦手科目の3科目に集中して勉強し科目合格をとっておいて、翌年度に残りの得意科目4科目で合格を目指す等といったやり方ですね。
ちなみに、科目合格して翌年度に科目免除申請をした場合、免除された科目は合否判定から除外され、受験する科目だけで平均60点以上を獲得しばければなりませんので、とりあえず1年目で得意科目が60点以上とれたから科目合格制度を使おう、というやり方はお薦めしません。

とはいえ、一発で全科目合格を狙われる方も多いのではないかと思います。
そのような場合、上述したポイントも踏まえつつ、どのように試験に備えていくのが得策でしょうか。

広く浅く

上でも述べたとおり、一次試験の科目は7科目あります。

  • 経済学·経済政策
  • 財務·会計
  • 企業経営理論
  • 運営管理
  • 経営法務
  • 経営情報システム
  • 中小企業経営·中小企業政策

と、まさに企業経営に関する全般的な知識を網羅的にカバーした試験内容になっています。

しかし、中小企業診断士という資格は、これらについての基本的知識を習得することは求められますが、各分野においてすべからく専門的な知識を有することまでは求められていません

企業経営者の方々の経営上の悩みごとへの対応策の助言や、ビジョンの実現に向けた課題の把握と解決策の助言を行うにあたって、「どのようなことに注意しないといけないのか」というアタリをつけるための基本的な知識は必要ですが、その課題解決策を一専門家としてやりきることまでは求められていないということです。

例えば、ある企業がM&Aを検討しているとして、買収によって持続的競争優位の獲得が可能かどうかという経営戦略的観点の助言から、買収先企業のデューデリジェンスを何に注意してどのように進めていけば良いかや、企業買収にあたってどのような手法(株式取得、株式交換等)がありそれぞれにどのような手続きが必要か、といったことについて、全般的に助言し、必要に応じて弁護士等の専門家を活用して案件を進めていくにあたってのサポート役を担うことができるような能力が求められているのであって、自らデューデリジェンスを実施したり具体的な買収手続きのマネジメントを請け負ったりするような専門性までは求められていないのです。

なので、一次試験においては、広くて浅い知識を有しているかどうかが問われることになります。

試験勉強においては、個別論点を徹底的に深掘りするのではなく、全体をバランス良く浅掘り(そんな言葉ある⁉️)することが得点に繋がってくると思います。

アウトプットする

広く浅く習得した知識は、とにかくアウトプットしましょう。

アウトプットすることで、知識が脳に定着します。

(以前の記事「理解して記憶するための勉強法とは⁉️」もご参照ください。)

ただし、一次試験はマークシート式です。完璧に自分の言葉で説明できるほどの理解を求められているわけではなく、複数の選択肢の中から正解(又は不正解)を選び出すために必要な能力があれば良いわけです。

このため、数あるアウトプット手法の中でも、例えば親しい他人に自分の言葉で説明してみるとか、自分流まとめノートを作成するとかいった方法じゃなくても大丈夫で、私の経験上、とにかく過去問を解きまくることが最も効率が良いです。

自分の言葉で要約してみる系のアウトプット手法は、全体の得点獲得戦略の中でどうしてもきっちりと理解しておきたい単元がある場合や二次試験を見据えた対策を行う場合などに、時間の余裕があるかを考慮しながら局地的に活用するというスタンスで良いと思います。

完璧を追わない

これまで述べてきたように、一次試験は広く浅い知識を選択式で問われる試験ですので、ざっくりと理解できていれば得点に繋げられます。
例えば、事業部制組織のメリットとデメリットを自分の言葉で表現できなくても、問題用紙に書かれた文章の中から正しいものを選びとれるだけの理解度があれば良い試験なんです。

試験で問われる知識範囲がかなり広いことを考えると、各単元において、完璧に理解するために徹底的に深掘りして勉強することは、むしろ避けた方が賢明であることも多いと思います。

また、各科目で60点とれれば良いわけで、100点は求められていないわけですから、苦手な箇所は捨てるというのも大事です。

私は、企業経営理論で出題実績のある組織行動理論やモチベーション理論やリーダーシップ論、経営法務の英文契約、経営情報システムの仮説検証のあたりは、概要だけ理解して、後は「捨てた❗」と自らに言い聞かせることにしました。(結果的にこれが奏効しました。)
このあたりの力点を置くポイントとそうでないポイントについては、「一次試験対策、どこを勉強すれば点になる?」でも説明していますので、是非ご参照ください。

日常に落とし込む

中小企業診断士を受験される皆様は、さまざまな境遇のかたがいらっしゃると思いますが、これだけ経営全般の内容に関わる試験ですから、学んだ知識について日常生活の中で触れる機会もさまざまにあります。

お店に買い物にいけば、運営管理の店舗管理で出てくる、プラノグラム陳列法照明動線設計の仕方なんかの実例に触れることができますし、自宅や職場でPCを使っておられる方でしたら経営情報システムの知識を実地でみてみるということもできます。

そういった日常の何気ない瞬間に潜む試験勉強の実地検証の機会に気付いていくように注意していると、勉強が楽しくなりますし、理解も深まっていきます❗

楽しむ

これまで、試験範囲全体をみて捨てるところは捨てるであるとか、特定の箇所を完璧に理解するよりも全体をバランス良く浅く理解する方が得策だというような話をしてきましたが、とはいえ、やはり難関国家資格。合格するために必要な理解の幅と深みをクリアするにはそれなりに時間をかけて努力を続ける必要があります。

そのために有効な手法として、毎日時間を決めて勉強をルーティンに取り入れる、ということや、通勤時のスキマ時間をうまく使って勉強する、など、それぞれのライフスタイルに合わせた工夫がいろいろと考えられますが、根本的に最も有効なことは、勉強内容自体を楽しいものと捉え、毎日の自分の成長や変化を楽しみながら取り組んでいく、ということです。

もともと中小企業診断士を目指そうとした理由が、世の中小企業の経営者のお役に立ちたい、や、企業経営への理解を深めたい、ということである場合は、自分がまさに今勉強している内容に関して中小企業の社長から相談を受けている場面を想像したりすることで、きっと勉強を楽しむことができるはずだと思っています。
私はというと、企業経営への理解を深めたいということと、自分の人生に変化を取り入れたいという思いから中小企業診断士を目指すことになったのですが、勉強を始めてみると、毎日が新しい発見の連続で、刺激的で充実した試験勉強ライフを過ごすことができました❗

また、テキストが味気なく感じることがあったら、企業経営について書かれた一般書籍などを読むことでモチベーションと興味を維持することもできます。書籍を丸ごと読むのが疲れるなら、まとめ動画なりもかなり使えます❗
(お薦め書籍をコチラで紹介していますので、良かったら参考にしてください。)

脳科学的にも、ドーパミンがでている状態の時の方が学習効果も高くなるという傾向があるようですので、楽しむということは、モチベーション維持と学習効率の向上の両方に役立つわけで、まさに、楽しんだ者勝ち、の状態です。

まとめ

以上、今回は、一次試験に臨むにあたって、特にスランプに陥ったりした際に必要になる割きりや気のもちようについて、私の経験をもとにお話いたしました。

完璧を目指すことはないということをしっかり意識して、捨てるところは捨て、大事なところはとにかくアウトプットするとともに、日常に落とし込んで常に楽しみながら取り組むことが、得策です。
特に楽しむというのは、受験勉強におけるチート行為(いや、別に不正でも何でもないですけどね😅)とも言える最強の臨み方です。

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